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Die Galerie

市庁舎
ベルリンの市庁舎
旧東地区にある、古くからのベルリン市庁舎の写真だ…ブロックの色が特徴的な外観で「赤い市庁舎」として親しまれている。
ベルリンのドイツ人の友人が面白い話しを教えてくれた。この建物を「赤い市庁舎」と呼ぶのが好ましくないので「ベルリン市庁舎」と呼ぶべきだということにしたのだそうだ。“赤”というのが共産党時代を髣髴とさせるというのが理由のようだ…
そうだとすればモスクワの赤の広場などは真っ先に改名されても良さそうなものだが、そうはなっていない。それはロシアの赤が共産党の赤より旧い名称だからということだろうか…このベルリン市庁舎にしても、似たようなものだと見受けられる。
“東ドイツ”だった日々というのは、ある意味ではある程度客観視されて良い筈なのだが、この建物を改名させた人たちのような、どっぷりと“東西の頃”に嵌っている人たちも居る。
多分旅行者として一寸訪れる分には、嘗ての東も西も、ドイツでは余り気にならないと見受けられる…色々な国を訪れていれば「かつての共産圏で見かけたスタイルのものだ…」というのに出会えるかもしれない。が、それも程度が限られていることだろう。しかし、人々の意識の中というのは、東西統一から10年を経て尚、“整理中”なのかもしれない…
そういうベルリンの市民たちがこの前を行き交う様を、市庁舎は静かに見守っている…


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