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Die Galerie

バルト海の王都
ストックホルムの冬
ロシアのピョートル大帝が最大のライバルと見なしていたのは、他ならぬこのストックホルムに玉座を据えていたスウェーデン王であった。スウェーデンはバルト海沿岸に勢力を広げる“帝国”だった。17世紀には『北の獅子』と自称したグスタフ2世アドルフ王の下、当時欧州最大だった軍艦ヴァーサ号を完成させている。(この船は進水式直後に沈没し、350年を経て引き上げられた。現在はストックホルム市内の博物館に展示されている。)時代が少し下ったピョートル大帝の頃も、若き軍人王カール12世の下、欧州の紛争に介入する軍事力を有する国だった…そんな時代から様々な曲折を経て今日に至っている。
ストックホルムは岩盤の上の島が連なる地形の上に築かれた都で、水辺の美しい風情が楽しめる。350年も木造の船が型を留めていたことが示すように、深く大きな湾の形状であるバルト海は塩分が少なく、冬季には一部が氷結してしまう。ストックホルムの水辺も同様である。
典雅なバルト海の王都という趣きが気に入り、何度か足を運んだストックホルムだが、水面が凍っていた時期が一番美しいと感じた…凍った水面の背後に浮かび上がる街並みが良い…氷の上を水鳥がぎこちなく歩く様も気に入っている…


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