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ネヴァ河
サンクトペテルブルグのネヴァ河
ピョートル大帝は自らの名を冠し、更に聖者を意味する単語まで付け足し、帝都をサンクトペテルブルグと命名した。ネヴァ河の辺に築かれた帝都だが、大帝はバルト海への出入口にも通じるこの地に、西欧の建築を大胆に導入した“西への窓”となるモデル都市を何としても建設することを願い、難工事に取り組んだ…
ロシア皇帝の都として何度か名前を変え、再び旧名に復帰したサンクトペテルブルグは21世紀を目前に、新しいロシアの指導者を輩出することとなった。この街で育ったプーチン大統領である。彼は市行政府で活躍していた頃、“西への窓”という地勢を活かし、積極的な外国企業誘致を図ったと伝えられている。
思えばこのサンクトペテルブルグはロシア史の節目で脚光を浴びている。その登場はロシアの大国化を目指した大帝の野望に拠るもので、ロシア革命では主要な舞台となり、独ソ戦では最も凄惨だった戦いの一つが繰広げられた…“ポストソ連”という雰囲気のエリツィン政権時代の約10年を経て、新しい千年紀の節目に指導者を輩出している…
そういう歴史を振り返るが、そんなものは我関せずとばかりに、碧空を水面に映しながら、ネヴァ河は悠然とこの街を流れている…


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